大阪・関西万博のフィリピンパビリオンプロジェクトに携わっているのは、淺川組の施工チームだけではありません。
今回はプロジェクトの営業担当者にインタビューしました!
インタビュー

玉井 勇作 -Yusaku Tamai-
所属 事業本部営業部
入社 2018年
Q.主な業務内容は?
建設プロジェクトの提案・受注活動、契約交渉を主に行っています。お客様のニーズを把握していることが何よりも大切で、契約締結後もお客様や現場とコミュニケーションを取りながら全体の進行管理をおこないます。
大阪・関西万博のフィリピンパビリオンプロジェクトにおいても、契約交渉や、お客様や関係各所の相談や要望の窓口となり、社内の技術チームと共有・協力し、スムーズな意思疎通と、円滑に工事を進められるようにサポートしています。
Q.大阪・関西万博フィリピンパビリオン受注の経緯を教えてください。
大阪・関西万博の開催が決まった当初から社内では、「なんとか淺川組として万博に参画していきたい」という思いを共有していました。
今回タッグを組んでいる西尾レントオール様は、仮設技術やノウハウを生かしたイベント施工事業も行っており、大阪・関西万博では当時の首相をはじめVIPが多数参加する起工式を取り仕切るなど、当初から万博の中心にいる企業でした。パビリオン建設も複数担当されており、施工のお話をいただいたのが最初です。
レンタル事業をメインにされている西尾レントオール様は、和歌山市内にも拠点があり、弊社も建設機材のレンタルでいつもお世話になっています。そしてその和歌山営業所は、淺川組が設計施工で建てさせていただきました。日頃からの深い繋がりがあって、今回のプロジェクトにも結びついたことは担当営業として誇りに思います。
どの国のパビリオンを施工させていただくか、いくつか候補はありましたが、プロジェクト体制やスケジュールなどを考慮し、フィリピンパビリオンを受注しました。世界的イベントのプロジェクトのため不安もありましたが、海外折衝にも強いパートナーとプロジェクトチームを組めたことは大変心強かったです。
Q.今回のプロジェクトで大変だったポイントは?
英語で取り交わす契約書があったところです。
社内に国際的な契約の経験を持つ人がおらず、全く手探りでスタートしたため、社内の合意形成にも難航しました。契約ができないと着工が遅くなり、工事に充てることができる期間が短くなってしまいます。時間をかけて慎重に吟味することは必要ですが、着工時期を遅らせるわけにはいかないという点は大変でした。
国際契約に詳しい弁護士の先生にも相談しながら、契約書を交わしたときには、ひと山越えたなと少し安心しました。大変でしたが、大変なのは嫌いじゃないんです。ちょっと大変くらいのほうがやりがいもありますし、刺激的で面白いです。
Q.印象に残っている出来事はありますか?
フィリピンパビリオンのコンセプト発表会に参加させていただいたときのことです。
極秘で進めていたプロジェクト内容が発表される大々的な催しがあり、多くの関係者の方々が集まっていました。
発表のときには、わあ!と驚きの声があがったり、楽しんでいるたくさんの笑顔をみて、胸が熱くなりました。こんなに大きな発表会に参加することは初めてで、自分が淺川組に入社した当時の「人が笑顔になったり、楽しみにしているものを作る」という気持ちを思い出させてくれた出来事です。
いまは開幕後にフィリピンパビリオンを訪れてパビリオン来場者の方々が楽しんでくれている姿をみるのが楽しみです。
最後に
今回、国家も関わる大きなプロジェクトのため、とにかく関係者が多かったのだとか。それぞれが大阪・関西万博で表現したいことや、プロジェクトにかける思いが強く、意匠性・コスト・安全性など様々な面で折り合いをつけるのが難しかったとのこと。しかし打合せを重ね、妥協せずに全員が納得できる最良の方向を探りながら進めていきました。
お客様、外部関係者様と社内技術チームの間にはいり、プロジェクト全体の進行管理もおこなう営業職はまさにもうひとつのプロフェッショナル。その存在なしではプロジェクトは成り立ちません。
次回は、プロジェクトチームで妥協せずに作り上げたフィリピンパビリオンの、特徴的な外観についてお伝えします!
「自然、文化、共同体― よりよい未来をともに織りなす」をテーマに、豊かな伝統、多様な自然、創造性を表現した「EXPO 2025 大阪・関西万博 フィリピンパビリオン」の詳細は、下記よりご覧いただけます。